敏感肌のエイジングケアとは
敏感なお肌は皮膚のバリア機能が低下し、乾燥しやすく刺激を受けやすいため、同じ年代の健康なお肌よりもエイジングの原因物質の産生が多い傾向にあります。このため、加齢変化が加速しやすく、エイジングサインがあらわれやすくなっています。
敏感肌の方のエイジングケアでは、次の3つのポイントが大切です。
敏感肌のエイジングケアのポイント
-
- 毎日、気持ちよく使えること
-
- お肌をうるおすこと
-
- しみ・しわなどのエイジングにともなう肌悩みにアプローチすること
これらのポイントに気をつけて、肌悩みに合わせた美容液を活用しながらお肌にやさしいエイジングケアをおこないましょう。
(敏感肌のエイジングの原因とエイジングケアのポイントについて、詳しくは「敏感肌・乾燥肌のエイジングケア」をご覧ください)
美容液の種類
美容液は保湿、美白、ハリ・弾力を与える、毛穴ケアなど、気になる肌悩みに対する効果を考えた成分を配合した保湿剤です。さまざまな機能やテクスチャの美容液がドラッグストアやバラエティストアで販売されています。ここでは美容液の種類についてご紹介します。
-
- 保湿美容液
- 保湿美容液は、お肌に保湿成分をおぎなうはたらきをする美容液です。皮膚のバリア機能をおぎなうセラミド、アミノ酸、スクワランなど、保湿効果の高い成分が配合されています。
-
- 美白美容液
- 美白美容液は、ビタミンC誘導体やナイアシンアミド、アルブチン、トラネキサム酸などの美白有効成分が配合され、メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぎます。ブライトニングエッセンスとも呼ばれます。
美白:メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぎます -
- ハリ美容液
- ハリ美容液は、しわ改善や、お肌にハリ・弾力感を与えたり、乾燥による小じわを目立たなくする(効能評価試験済み)ものがあります。ナイアシンアミド、コエンザイムQ10(CoQ10)、レチノール(ビタミンA)誘導体などが配合されています。
-
- 日中用美容液
- 日中用美容液は、紫外線カット効果をもち、美容液と日やけ止めの機能を併せもった美容液です。化粧下地として使用できるものがあり、色つきのものはメイクアップ効果によってお肌のくすみをカバーできます。紫外線は、しみ・しわ・たるみといったエイジングサインが現れる大きな原因の一つで、紫外線対策はエイジングケアにおいても大切です。
(敏感肌・乾燥肌のための遮光のスキンケアについて、詳しくは「敏感肌・乾燥肌の日やけ止め」をご覧ください)
-
- その他
- 洗顔後、スキンケアの前に取り入れることで保湿剤のお肌へのなじみをよくする導入美容液(ブースター)や、寝る前に使用する夜用美容液など使用シーンが異なるものがあります。また美容液入りのシートマスクや、化粧水、クリームなど総合的な役割をもつオールインワンタイプなどさまざまな美容液があります。
敏感肌のためのエイジングケア美容液の選び方
美容液にはさまざまな成分が配合されています。このため、敏感肌の方は、エイジングケア美容液で肌トラブルが起きてしまうのでは、と不安に感じることもあるかもしれません。
お肌が敏感な方は、敏感肌向けに開発された低刺激性の美容液を選びましょう。
パッチテスト済み、アレルギーテスト済みなどの表記も参考にしましょう。ただし、すべての方にアレルギーが起こらないとは限りませんので、まずはサンプルやテスター、トライアルセットなどでお肌に合う美容液かどうかを確認してから使うようにしましょう。
(敏感肌のためのエイジングケア化粧品の選び方の基本について、詳しくは「敏感肌・乾燥肌のエイジングケア」をご覧ください)
肌悩みに合わせたエイジングケア美容液の選び方
エイジングサインが気になる敏感肌の方は、乾燥、しみ、透明感のなさ、しわ、ハリ不足などのお肌の悩みがあります。敏感肌のエイジングケアでは、乾燥しがちなお肌にたっぷりとうるおいを与えてあげることが大切です。高保湿で、しみ、しわといった肌悩みに合わせた機能をもつエイジングケア美容液を取り入れましょう。
敏感肌の肌悩み
しみ・透明感のなさが気になる方に
敏感肌の方は健康なお肌の方よりも、お肌の色がくすみやすく、透明感が失われやすくなっています。
ナイアシンアミドやビタミンC誘導体などの美白有効成分が配合された美白美容液を取り入れましょう。部分的なしみ予防には、部分用美容液で集中的にケアしましょう。
美白:メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぎます
紫外線対策も忘れずにおこないましょう。紫外線は敏感肌の方にとってお肌への刺激にも、そしてしみの原因にもなります。お肌のくすみをカバーしながら、紫外線をカットする日中用美容液もおすすめです。
ハリ不足が気になる方に
フェイスラインや目もと・口もとなどのハリ不足が気になる敏感肌の方は、ハリ・弾力感をサポートするコエンザイムQ10(CoQ10)などのハリ肌成分が配合されたハリ美容液がおすすめです。目もとや口もとが特に気になる場合は、アイクリームなどの部分用アイテムで集中的にケアしましょう。
また紫外線対策も合わせておこないましょう。紫外線のうち、UVB波は波長が短く、日やけやしみの原因になります。UVA波は波長が長く皮膚内部まで届き、ハリ不足や弾力感低下の原因になります。
保湿によってお肌にうるおいを与えるとともに紫外線をカットする日中用美容液を取り入れましょう。UVAカット効果を示すPA値は+〜++++で表示されていますので、UVBカット効果を示すSPF値と合わせて参考にしましょう。
乾燥による小じわが気になる方に
敏感肌の方はお肌が乾燥しやすい状態であるため、乾燥小じわが気になりやすくなっています。化粧水で水分をおぎなったあと、高保湿の美容液を取り入れ、お肌にたっぷりとうるおいを与えましょう。乾燥小じわに対する効能評価試験をおこなった化粧品には「乾燥による小じわを目立たなくする」といった表記がされていますので参考にしましょう。
美容液に配合される成分 −敏感肌のエイジングケアにおすすめの成分−
エイジングケア美容液には、保湿成分、美白有効成分、ハリ肌成分が配合されています。目的に合わせた成分が配合されている美容液を選びましょう。
-
- 保湿成分
- アミノ酸、セラミド、スクワラン
バリア機能を担うとされる3つの因子「NMF(天然保湿因子)」「細胞間脂質」「皮脂」をおぎなう成分です。
ヒアルロン酸
保湿力の高い成分です。使用感はとろみがあり、しっとりした感触です。
-
- 美白有効成分
-
ビタミンC誘導体
美白有効成分にはアルブチン、トラネキサム酸などもありますが、敏感肌の方はビタミンC誘導体やナイアシンアミド配合の美白美容液がおすすめです。ビタミンCに糖が結合したL−アスコルビン酸 2−グルコシドは保湿効果も期待できます。
ナイアシンアミド
ビタミンBの1種で、長年広く化粧品に配合されてきた成分です。「美白」の他に「しわ改善」や「肌あれ予防」の有効成分で、真皮と表皮の両方にはたらきかけます。敏感肌の方におすすめの成分です。
美白:メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぎます -
- ハリ肌成分
- コエンザイムQ10
コエンザイムQ10(CoQ10)はお肌のハリ・弾力感をサポートする効果が期待できます。
またコラーゲンの主要なアミノ酸であるヒドロキシプロリンは、お肌のハリ・弾力に関わる成分として知られています。
-
- 敏感肌の方が気をつけたい成分
- コラーゲンなどのタンパク由来成分や食物の成分は、種類によってはアレルギーの原因となる場合があります。エイジングケア化粧品には、コラーゲンやプラセンタなどの成分が配合されているものがありますので、敏感肌の方は注意が必要です。
美容液はいろいろな機能の商品があり、配合されている成分もさまざまです。お肌に合う美容液かどうかを確認してから使うようにしましょう。
(エイジングケア化粧品に配合される成分について、詳しくは「敏感肌・乾燥肌のエイジングケア」をご覧ください)
敏感肌のエイジングケア美容液のまとめ
-
- 敏感肌向けに開発されたエイジングケア美容液を選びましょう
- 使用するエイジングケア美容液が刺激にならないよう、敏感肌向けに開発された美容液を選びましょう。これらの美容液は敏感肌の方が使用テストをおこなっていることが多くあります。
※すべての方に、アレルギーが起こらないわけではありません -
- エイジングの肌悩みに合わせて選びましょう
- 透明感のなさやしみには美白有効成分が配合されたもの、しわ、ハリのなさには高保湿でハリ・弾力感をサポートする成分が配合されたものがおすすめです。紫外線による光老化を防ぐために日中用美容液も活用しましょう。
- 関連記事
- 敏感肌・乾燥肌のエイジングケア
敏感肌のエイジングサインの原因やエイジングケア化粧品の選び方、おすすめの配合成分などを詳しくご紹介します。
- 敏感肌・乾燥肌のエイジングケア −化粧水−
敏感肌・乾燥肌に合ったエイジングケア化粧水の選び方やスキンケアのポイントについて詳しくご紹介します。
- 敏感肌・乾燥肌の保湿の基本
保湿化粧品(保湿剤)の種類や選び方、おすすめの保湿成分、スキンケア方法など、敏感肌・乾燥肌の方の保湿のスキンケアで大切なことについてご紹介します。