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敏感肌・乾燥肌の洗浄
(クレンジング、洗顔)の基本

敏感肌や乾燥肌の方にとって洗浄(クレンジング、洗顔)のスキンケアで大切なこととは?
敏感肌・乾燥肌におすすめのクレンジング料(メイク落とし)や洗顔料の種類や成分、
選び方のポイントやお肌にやさしい使い方についてご紹介します。

敏感肌・乾燥肌のためのスキンケアとは

敏感肌や乾燥肌の方は、皮膚のバリア機能を正常に保つために毎日のスキンケアが重要です。スキンケアの基本はお肌を清潔にし(洗浄)、うるおいを与え(保湿)、紫外線からまもり(遮光)、美しくよそおう(メイク)ことです。基本をしっかりおこなうことで、お肌を健康で正常な状態に保つことができます。

スキンケアの基本

  • 1.洗浄(お肌を清潔に保つ。汗や皮脂、ほこりなどお肌についた汚れをきれに洗い流す。
    お肌を
    清潔に保つ
    汗や皮脂、ほこりなどお肌についた汚れをきれいに洗い流す。
  • 2.保湿(乾燥や刺激からお肌をまもる。水分と油分のバランスをととのえ、うるおいのある健康な状態を保つ。
    乾燥や刺激から
    お肌をまもる
    水分と油分のバランスをととのえ、うるおいのある健康な状態を保つ。
  • 3.遮光(紫外線からお肌をまもる。紫外線をしっかりカットし、日やけによるダメージからお肌をまもる。
    紫外線から
    お肌をまもる
    紫外線をしっかりカットし、日やけによるダメージからお肌をまもる。
  • 4.メイク(お肌をまもり美しくよそおう。紫外線や乾燥からお肌をまもる。さまざまな肌悩みをやさしくカバーし、美しく魅力的な印象に導く。
    お肌をまもり
    美しくよそおう
    紫外線や乾燥からお肌をまもる。さまざまな肌悩みをやさしくカバーし、美しく魅力的な印象に導く。

洗浄:クレンジング料(メイク落とし)、洗顔料(石けん)
保湿:化粧水、ジェル、乳液、クリームなど
遮光:サンスクリーン剤(日やけ止め)
メイク:化粧下地、ファンデーション、アイカラー、口紅など

クレンジング料や洗顔料による洗浄は、お肌の汚れを落とすことができますが、その一方で皮膚のバリア機能を維持するために必要な皮脂や細胞間脂質などが失われやすくなります。洗浄によって皮膚のバリア機能を低下させないよう適切な洗浄剤を選ぶこと、正しいスキンケアをおこなうことが大切です。

敏感肌・乾燥肌のための洗浄のスキンケアとは

健康な皮膚は水分と油分のバランスがととのっています。しかし敏感肌や乾燥肌、アトピー性皮膚炎の方では、皮膚のバリア機能が低下しているのでさまざまな刺激を受けて炎症が起こり、かゆみや赤みが起こりやすい状態です。

バリア機能が正常なお肌は十分な水分が保たれ、刺激を受けにくい状態になっていることを示す肌イメージ図と、バリア機能が低下したお肌は、水分が失われやすく、刺激を受けやすい敏感な状態になっていることを示す肌イメージ図

皮膚のバリア機能には角層細胞間で水分を保持するセラミドをはじめとする「細胞間脂質」、角層細胞の中で水分を引き寄せる「NMF(Natural Moisturizing Factor, 天然保湿因子)」、お肌の表面で水分の蒸散を防ぐ「皮脂膜」の3つが重要な役割を果たしており、これらは「バリアの3因子」とも呼ばれます。このバリアの3因子が少なくなるとお肌は乾燥し、さまざまな刺激に敏感に反応してかゆみや赤み、かぶれなどの肌トラブルが起こりやすくなります。

<バリアの3因子>
皮膚のバリア機能をサポートする3因子@細胞間脂質は水分をはさみ込んで保持する、ANMF(天然保湿因子)は水分をつかまえる、B皮脂は水分を閉じ込めて逃がさない、を表した図

洗浄はお肌の汚れを落とし清潔に保つためにおこなうスキンケアです。お肌の汚れとは、酸化した余分な皮脂、汗、ターンオーバーにより脱落するべき角質など自らの生理代謝によるものと、付着したほこりなどの外部からの汚れがあります。皮膚に残った汚れはお肌への刺激となります。敏感肌や乾燥肌の方の洗浄には、汚れをきちんと落とすだけではなく、皮膚のバリア機能を維持するために必要な3つの因子である皮脂、天然保湿因子、細胞間脂質を落としすぎないような洗浄剤を選ぶことが大切です。

洗浄剤の種類

洗浄剤は落としたい汚れの種類や自身の皮膚状態に合わせて選択します。メイクアップ化粧品を中心とした油性成分を洗浄するクレンジング料(メイク落とし)と皮脂やほこり、その他水溶性の成分を洗浄する洗顔料に分けられます。

敏感肌・乾燥肌のための洗浄剤の選び方

敏感肌や乾燥肌の方におすすめの洗浄剤は、低刺激性で洗浄後に乾燥しにくい洗浄剤です。敏感肌向け、敏感肌用と表記しているブランドもありますので参考にしましょう。敏感肌向けに開発された製品では、配合する原料にこだわっていたり、お肌に刺激を与えないか、アレルギーを起こさないかどうかなどを確認するパッチテストやアレルギーテストなどをおこなっているものも市販されています。さらに実際にお肌が敏感な方での使用テストをしていることもあります。ただし、すべての方に皮フ刺激やアレルギーが起こらないとは限りませんので、まずはサンプルやテスター、トライアルセットなどで試してお肌に合う化粧品かどうかを確認してから使うようにしましょう。

アトピー性皮膚炎やにきび、その他乾燥性皮膚疾患などで通院されている方のためのスキンケアも皮膚科をはじめとした医療機関や薬局などで販売されています。お肌になんらかの疾患をおもちで医療機関におかかりの方は、担当の医師ともスキンケアについてご相談されることをおすすめします。

敏感肌・乾燥肌におすすめの洗浄剤と洗浄成分

敏感肌や乾燥肌は、健康なお肌と比較して、皮膚のバリア機能が低下しているために、乾燥しやすくなっています。クレンジング料にはさまざまなタイプがありますが、敏感肌や乾燥肌の方はうるおいをまもりながらメイクを落とすことができる、クリームタイプやジェルタイプがおすすめです。

洗顔で大切なことはよく泡立てた泡でお肌をこすらずに洗うことです。洗顔料のタイプによってはお肌をこすってしまい、物理的な刺激になるものもあります。古い角質をとるスクラブタイプは、お肌への刺激になりますので敏感肌の方は避けた方がよいでしょう。またジェルタイプなど泡立てずに使うタイプもありますが、これも使い方を間違えるとお肌をこする原因になるため気を付けましょう。敏感肌や乾燥肌の方は泡立ちの豊かな脂肪酸石けん主体の洗顔料がおすすめです。泡立てが苦手な方は泡で出てくるタイプの洗顔料を活用しましょう。

洗浄剤に含まれる界面活性剤が、お肌に刺激を与えるようなイメージをもたれている場合がありますが、界面活性剤のすべてがお肌に刺激を与えるわけではありません。界面活性剤の種類や配合量のバランスを工夫して、適度な洗浄力がありながらお肌に負担がないように開発された商品もたくさん市販されています。特に敏感肌向けの洗浄剤は配合成分が厳選されており、刺激が少なく洗浄後に乾燥しにくいものが多くなっています。本格的に使いはじめる前に、サンプルやトライアルセットなどで自分のお肌に合うかどうかを試してみることをおすすめします。

敏感肌・乾燥肌におすすめの成分

洗顔料に含まれる洗浄成分の種類は、「脂肪酸石けん」「合成界面活性剤」の2つに大別されます。 脂肪酸石けんを主体にした洗顔料は、きめ細かく豊かな泡立ちで、泡ぎれもよいため洗い流しやすいのが特長です。合成界面活性剤を主体にした洗顔料は、軽やかな泡立ちが特長です。弱酸性と書いてあるものは合成界面活性剤を主体にしたものが多いでしょう。肌表面のpHは弱酸性ですので、弱酸性と書いてあるものはお肌のpHに近くお肌にやさしいというイメージをもたれることが多いです。

一方、脂肪酸主体の洗顔料は弱アルカリ性ですが、お肌は洗顔後にもとのpH(弱酸性)に戻りますので、pHにあまり神経質にならなくても良いと考えられています。敏感肌や乾燥肌の方は泡立ちの豊かな脂肪酸石けん主体の洗顔料がおすすめです。しかし脂肪酸には様々な種類があります。炭素数の少ない脂肪酸(ラウリン酸など)はお肌への刺激になることがあるため、敏感肌や乾燥肌の方は避けるようにしましょう。泡立てが苦手な方は泡で出てくるタイプの洗顔料を活用しましょう。

敏感肌・乾燥肌の洗浄のスキンケア方法

スキンケアによって敏感肌・乾燥肌を改善するためには、お肌に合ったスキンケア化粧品を選ぶことはもちろんのこと、正しいスキンケアをおこなうことが大切です。ここからは敏感肌、乾燥肌に合ったスキンケア方法についてご紹介します。

洗浄剤がきちんと役割を果たすためには、正しい使用方法、適当な使用量が大切です。間違った使用方法ではお肌の汚れをきちんと落とすことができないだけでなく、乾燥や刺激の原因になります。

クレンジング、洗顔のポイントについてご紹介します。

  • 使用量をまもりましょう
    使用量が少ないと、汚れをきちんと落とすことができないだけでなく、顔と手の間で摩擦が起こり、お肌への刺激につながってしまいます。製品に記載の使用量をまもりましょう。
  • 洗顔料はよく泡立てましょう
    よく泡立てた泡で洗顔することによってお肌にやさしく汚れを落とすことができます。泡のクッションで手と顔が直接あたらないように洗いましょう。
    泡立てが苦手な方は、泡立てネットを使うと簡単にきめの細かい泡を立てることができます。
  • 泡立ての例を示した写真。1枚目は弾力のある細かい泡が手の平に乗っている写真(良い例)。2枚目・3枚目は泡立て不足で手の平に弾力がない泡が乗っている写真(悪い例)
  • ぬるま湯ですすぎましょう
    あついお湯ですすぐと、お肌をより乾燥させてしまいます。すすぎはぬるま湯でおこないましょう。
  • ぬるま湯(35℃)とお湯(42℃)ですすぎをした場合の、洗顔後の経過時間に対する水分量比を示したグラフ。35℃のぬるま湯ですすいだ場合の方が、洗顔後の水分量が保たれている。

敏感肌・乾燥肌の洗浄のスキンケアのポイント

  • 皮膚のバリア機能の3つの因子をまもって洗う洗浄剤を選びましょう
    汚れをきちんと落とすだけではなく、皮膚のバリア機能を維持するために必要な3つの因子である細胞間脂質、天然保湿因子、皮脂を落としすぎないような洗浄剤がおすすめです。
  • 敏感肌向けのスキンケア化粧品を選びましょう
    使用するスキンケア化粧品が刺激にならないよう、敏感肌向けに開発された化粧品を選びましょう。これらの化粧品では開発段階でお肌に刺激を与えないか確認がされており、さらに敏感肌の方が実際に使用する使用テストがおこなわれていることも多くあり、安心です。
  • お肌に合うかチェックしましょう
    お肌の状態は人それぞれです。本格的に使い始める前に、サンプルやテスター、トライアルセットなどで自分のお肌に合うかどうかを試してみることをおすすめします。
  • 適量をまもり、正しく使いましょう
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