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皮膚はからだと外界のバリアの役割をします。乾燥しないよう皮脂や汗を分泌して守ります。暑い時は汗をかいて、体温を調節します。皮脂・汗・毛髪は老廃物の排泄にも役立っています。日にあたるとメラニン色素を増して、紫外線がからだの中に入らないように守っています。外力や侵入物に反応するセンサーのはたらきをします。温度差・痛み・かゆみ・触覚などの知覚機能をもっています。侵入物に対する免疫力をもっています。
表皮は内側から基底層・有棘層・顆粒層・角層で構成されています。表皮の細胞の90%はケラチノサイト(角化細胞)で構成され、基底層で生まれ、形やはたらきを変化させながら移動し、やがてアカ、頭皮であればフケとなって剥がれ落ちます。この生まれ変わりを『新陳代謝(ターンオーバー)』と呼び、健康な20代で約45日サイクルといわれています。
新陳代謝:お肌の生まれかわり
(ターンオーバー)
角層には角質細胞が幾重にも重なって、皮膚を外からの刺激から守ります。角質細胞はケラチン線維という強じんな線維で満たされた、じょうぶな細胞です。その線維の間にあるNMF(天然保湿因子)は水分を抱きかかえて、お肌のしなやかさを保つはたらきをしています。また、角質細胞と角質細胞の間はセラミド(細胞間脂質)が、ち密な層をつくり、さらに皮膚の表面を皮脂が被って、お肌のうるおいを保ちます。
このように角層は乾燥や外から侵入する刺激や異物からお肌を守っているのです。また、体内の水分が失われるのを防ぎます。このはたらきを『皮膚のバリア機能』といいます。
皮膚は常に外気に触れ、外からの刺激やバイキンなどの侵入を防ぐバリアのはたらきを持っています。角層に皮脂・角質細胞(ケラチン線維・NMF)・セラミドがしっかりとした層をつくって外からの刺激を皮膚の中に入れないように守っているのです。
角質細胞にはNMFが含まれ、これを細胞間のセラミドがしっかりつなぎとめています。表面は皮脂が被っています。
ところが乾燥・まちがったケアなどによってこれらのうるおいが充分に満たされていないと角層はすきまだらけになり、外からの刺激や物質が侵入しやすくなります。皮膚のバリア機能が弱くなって刺激を受けやすくなるのです。また、もともと乾燥肌で刺激を受けやすい人もいます。
NMF・セラミド・皮脂ともに不足して角質層はスカスカになっています。ダニ抗原やほこり、細菌やウイルスなどが侵入しやすくなります。