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敏感肌・乾燥肌のエイジングケア

敏感肌・乾燥肌の方も、年齢とともに肌あれや乾燥だけでなく、お肌のくすみやしみ、
しわ、ハリのなさといった加齢変化が気になるようになります。お肌が敏感な方は、
皮膚のバリア機能を維持しながらエイジングケアをおこなうことが必要です。
ここでは敏感肌の方のために、敏感肌のエイジングサインの原因やエイジングケア化粧品の選び方、
敏感肌の方におすすめのエイジングケア化粧品に配合される成分などについて、詳しくご紹介します。

敏感肌とエイジング

年齢を重ねるとしみ、しわ、ハリのなさなどのエイジングサインがあらわれます。お肌のエイジングの原因は大きく2つに分けられます。ひとつは年齢によるもの、もうひとつは紫外線やたばこ、大気汚染などの外的要因によるものです。

お肌のエイジングサインの原因
  • 年齢によるエイジングサイン
    浅いしわが増え、お肌が乾燥していきます。また真皮では線維芽細胞の数が減少するとともに、コラーゲンやエラスチンの合成も減少するため、お肌のハリや弾力が低下します。
  • 外的要因によるエイジングサイン
    代表的なものは太陽光線(主に紫外線)による光老化です。太陽光線を長期間、無防備に浴びるとお肌の色がくすみ、太くて深いしわが増え、肌のハリ、つやがなくなり乾燥してきます。お肌の老化の約80%は光老化が関与していると言われています。外的な要素が原因であるため、日やけ止めを塗るなど、原因となるものを避けることで予防することができます。
年齢によるエイジングサインを示す肌イメージ図と、紫外線(UVB波、UVA波)によるエイジングサインを示す肌イメージ図

敏感肌・乾燥肌の方も、年齢とともにお肌のくすみやしみ、しわ、ハリのなさといったエイジングサインが気になるようになります。特に、敏感肌では皮膚のバリア機能が低下しているため、エイジングサインが現れやすい肌状態であると言えます。実際、敏感肌の方では、40代はもちろん、30代の方でもエイジングにともなう肌悩みを気にしているというアンケート調査結果もあります。

30代、40代を対象とした、敏感肌のエイジングの肌悩みのアンケート調査結果のイラスト

健康な皮膚は水分と油分のバランスがととのっており適切なバリア機能が保持されていますが、敏感肌では皮膚のバリア機能が低下していることが知られています。皮膚のバリア機能とは外界からのさまざまな刺激からからだを守り、皮膚内部の水分の蒸散を防ぐ機能のことです。このバリア機能が低下していると、紫外線をはじめ大気汚染物質や物理的な刺激などにも影響を受けやすくなり、乾燥しやすく刺激を感じやすい状態になっています。

バリア機能が正常なお肌は十分な水分が保たれ、刺激を受けにくい状態になっていることを示す肌イメージ図と、バリア機能が低下したお肌は、水分が失われやすく、刺激を受けやすい敏感な状態になっていることを示す肌イメージ図

敏感肌では皮膚のバリア機能が低下しているため、日常的に乾燥や紫外線などの刺激を受けることで、しみ・しわ・ハリのなさにつながる原因物質が常に出ている状態になっています。このため、健康なお肌の方よりも、エイジングサインが現れやすく、しみや透明感のなさ、乾燥小じわ、ハリのなさといった肌悩みが気になりやすい環境になっていると言えます。

敏感なお肌は、紫外線や乾燥などの刺激を受けやすいためにエイジングの原因物質が産生し、水分が失われやすいことを示す肌イメージ図と、3つのエイジングサイン(@しみ・透明感のなさ、A乾燥小じわ、Bハリ不足)を示した図

敏感肌のためのエイジングケアとは -敏感肌のエイジングケアに必要なこと-

敏感肌の方は、エイジングにともなう肌悩みが気になりやすくなっています。一方で、敏感肌ではエイジングケア化粧品が刺激になるのでは、と不安に思われている方もいらっしゃり、敏感肌ならではの悩みがあります。ここでは、敏感肌の方のためのエイジングケアの3つのポイントについてご説明します。

敏感肌のエイジングケア 3つのポイント

  1. 毎日、気持ちよく使えること
    敏感なお肌は、毎日ていねいなスキンケアをすることがとても大切です。低刺激性のものを選びましょう。
  2. お肌をうるおすこと
    皮膚のバリア機能が低下している敏感肌では、乾燥しがちなお肌にたっぷりとうるおいを与えてあげることが大切です。角層の状態をととのえることで外界からの刺激に負けない乾燥や肌あれのないお肌に導きます。高保湿のエイジングケア化粧品を選びましょう。
  3. しみ・しわなどのエイジングにともなう肌悩みにアプローチすること
    透明感のなさやしみには美白有効成分が配合されたものを選びましょう。さらにお肌にうるおいを与えることで乾燥による小じわを目立たなくし、ハリ感を与えることも敏感肌のエイジングケアには重要な要素です。また紫外線による光老化を防ぐために、サンスクリーン剤(日やけ止め)やUVカット効果のある日中用美容液やベースメイクなどを活用しましょう。

敏感肌のためのエイジングケア化粧品の選び方の基本

敏感肌の方は、化粧品を使ったときにピリピリしたりチクチクしたり、お肌に合わないと感じたことがあるかもしれません。このためエイジングケア化粧品が刺激になるのでは、と不安に感じたり、敏感肌ならではの悩みがあります。
では、敏感肌の方は具体的にどのようなエイジングケア化粧品を選ぶのがよいのでしょうか。

まずは、敏感肌向けに開発された低刺激性の化粧品を選びましょう。これらの化粧品では開発段階でお肌に刺激がないかを確認しており、さらに敏感肌の方が実際に使用して肌トラブルが起きないかどうかを確認する使用テストがおこなわれていることが多くあります。パッチテスト済み、アレルギーテスト済みなどの表記も参考にしましょう。

敏感肌のエイジングケアでは、皮膚のバリア機能をととのえながらエイジングサインをケアすることが必要です。お肌にうるおいを与え、紫外線からお肌をまもるスキンケアが基本です。
高保湿のエイジングケア化粧品を選び、乾燥しがちなお肌にたっぷりとうるおいを与えましょう。保湿によって外界からの刺激に負けない乾燥や肌あれのないお肌にととのえることで、エイジングの原因物質の放出を抑えることができます。エイジングケア化粧品には使用感もとろみのあるものやしっとり感を充分に感じられるものがあります。毎日気持ちよく使える使用感のものを自分自身の好みに合わせて選択しましょう。

また敏感肌のエイジングケアとしては紫外線からお肌をまもることがとても大切です。紫外線は皮膚のバリア機能を低下させるだけでなく、しみやハリ不足の原因にもなります。外出の際に紫外線対策のためにサンスクリーン剤(日やけ止め)を塗りましょう。

サンスクリーン剤(日やけ止め)に配合される紫外線を防ぐ成分は、「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」に大別されますが、敏感肌の方は「紫外線散乱剤」のみを使用している低刺激性のものがおすすめです。「紫外線吸収剤不使用」などの記載を参考にしましょう。

光老化にはUVBだけでなくUVAの関与が大きいことが知られています。UVAカット効果を示すPAは+〜++++で表示されていますので、UVBカット効果を示すSPFと合わせて参考にしましょう。最近では日やけ止め効果をもった日中用美容液も市販されています。なかには色つきのものもあり、紫外線はもちろん、幅広い太陽光線からお肌をまもってくれるため、エイジングサインが気になる敏感肌の方は積極的に取り入れましょう。
残った日やけ止めが刺激になることもありますので、洗顔料や石けんで落とせるものがおすすめです。

しみやしわ、お肌全体のくすみなど見た目が気になる場合には、メイクアップでカバーしましょう。メイクは乾燥や紫外線からお肌をまもる効果もあります。敏感肌向けの低刺激性のメイクアップ化粧品を選択し、凹凸のカバーができる工夫がされたものや肌色の補正効果を取り入れたメイクアップもありますので上手に活用しましょう。

エイジングケア化粧品に配合される成分 -敏感肌・乾燥肌の方におすすめの成分-

エイジングケア化粧品には、保湿成分、ハリ肌成分、美白有効成分やしわ改善成分などの成分が配合されています。目的に合わせた成分が配合されているものを選びましょう。

  • コエンザイムQ10
    ユビデカレノン、ユビキノールとも言います。私たちの体の中にある補酵素のひとつで、お肌に必要不可欠な成分です。エイジングとともに減少します。お肌のハリ・弾力感をサポートする効果が期待できます。
  • 美白有効成分
    美白有効成分には、ビタミンC誘導体やナイアシンアミド、アルブチン、トラネキサム酸などがあります。敏感肌の方はビタミンC誘導体やナイアシンアミド配合の美白化粧品がおすすめです。なかでもビタミンCに糖が結合したL-アスコルビン酸 2−グルコシドは保湿効果も期待できます。
  • アミノ酸
    ヒドロキシプロリンはお肌のハリ・弾力に関わるコラーゲンの主要なアミノ酸です。アセチルヒドロキシプロリンはお肌への浸透力を高めたもので、ハリ・弾力感のサポートが期待できます。
  • スクワラン
    皮膚のバリア機能の3因子である皮脂にはスクワレンが含まれます。スクワレンはそのままでは酸化しやすく、酸化したスクワレンはお肌に刺激になりやすいことがわかっています。そのため化粧品にはスクワレンを還元して安定性を高めたスクワランが配合されます。化粧品原料としてのスクワランは、その精製度によってはお肌に刺激となる不純物が含まれる場合もあります。敏感肌向けの化粧品には精製度の高い原料を厳選して配合していることが多いので、お肌が敏感な方は敏感肌向けの化粧品を選びましょう。
  • ヒアルロン酸
    ヒアルロン酸は保水力の高い成分です。使用感はとろみがあり、しっとりした感触で好まれます。

敏感肌・乾燥肌が気をつけたい成分

敏感肌や乾燥肌の方は注意しておきたい成分もいくつかあります。

  • オーガニック
    オーガニックや無添加、自然派といった言葉はお肌にやさしいイメージがあり、敏感肌向けと思われることもあります。日本では現在これらを化粧品に表記するための統一の基準や定義がまだありません。オーガニックは有機物という意味であるため化粧品の場合多くが有機栽培された植物由来の成分(植物エキス)を配合しています。また無添加化粧品、自然派化粧品にも基準や定義がありませんので、各メーカーやブランド、商品ごとに意味合いが異なります。自然派化粧品については、自然由来のものを主な成分として配合している化粧品が多いようです。いずれの場合もイメージに左右されずに、その化粧品が自分自身に合っているかどうかをきちんと確認し、判断していくことが必要です。
  • タンパク由来成分
    コラーゲンをはじめとしたタンパク由来成分や食物の成分もアレルギーの原因となる場合があります。エイジングケア化粧品には、コラーゲンやプラセンタ、ペプチドなどの成分が配合されているものがありますが、敏感肌の方は特に注意が必要です。
  • 香料
    化粧品に香りを付与するために配合される成分の総称です。そのため複数の成分が混合されている場合や具体的な成分が把握できない場合もあります。皮膚のバリア機能が低下している敏感肌や乾燥肌の方では刺激となる可能性もあるため注意しましょう。
  • 鉱物油
    代表的な成分にはワセリンやミネラルオイルなどがあります。約50年前には精製度の低い鉱物油が化粧品に配合されていたため、不純物がお肌に悪影響を与えることが問題となっていました。現在では精製度の高い成分のみが採用されています。
  • アルコール
    アルコール(エタノール、エチルアルコール)や香料、鉱物油などは、敏感肌や乾燥肌の方では避けたいと思われがちな成分です。アルコールは清涼感を与えたりさまざまな成分を溶かすために化粧品に配合されています。長年広く一般的に使用されている成分であり、アルコールにアレルギーのある方を除き、少量であれば敏感肌や乾燥肌に悪影響を及ぼすものではないと考えられています。またベヘニルアルコールやフェノキシエタノールといったよく似た名前の成分もありますが、これらはアルコールとはまったく別の異なる成分です。

お肌に合わない成分がわかっている場合には、化粧品の箱や容器に書かれた成分表示を確認しましょう。化粧品はさまざまな成分の組み合わせでできていますので、特定の成分が配合されている/いないから必ずしも良いもしくは悪いとは言えません。表記される言葉のイメージのみで成分を判断したり、特定の成分を理由もなく避けるのではなく、自分自身のお肌に合った化粧品を選びましょう。敏感肌の方はまずはサンプルやテスター、トライアルセットなどでお肌に合うか確認しましょう。

敏感肌のためのエイジングケア化粧品の選び方 -肌悩みに合わせた選び方のポイント‐

エイジングサインが気になる敏感肌の方は、しみ、透明感のなさ、しわ、ハリのなさといった肌悩みに合わせたアイテムを取り入れましょう。

敏感肌のお肌の状態や肌悩みを表した五角形の図。上から時計回りに、乾燥・しみ・透明感のなさ・しわ・ハリ不足。

しみ・透明感のなさが気になる

敏感肌の方は健康なお肌の方よりも、お肌の色がくすみやすく、透明感が失われやすくなっています。

健康なお肌と、くすんで見える敏感なお肌の色を比べたイメージ図

ビタミンC誘導体などの美白有効成分が配合された美白美容液や美白クリームなどを取り入れましょう。部分的なしみが気になる場合は、スティックタイプの美白クリームでポイントケアをおこないます。
紫外線対策も忘れずにおこないましょう。紫外線は敏感肌の方にとってお肌への刺激になるだけでなく、しみやハリ不足の原因にもなります。日やけ止めを塗り、紫外線からお肌をまもりましょう。お肌のくすみをカバーしながらハリとつやを与え、紫外線をカットする日中用美容液などもあります。

ハリ不足が気になる

ハリ不足が気になる敏感肌の方は、保湿によってお肌にうるおいとハリ・弾力感を与えましょう。ハリ・弾力感をサポートするハリ肌成分が配合されたハリ美容液などを取り入れるのもおすすめです。
紫外線対策も忘れずにおこないましょう。紫外線は敏感肌の方にとってお肌への刺激になるだけでなく、しみやしわ、ハリ不足の原因にもなります。特にUV-Aはしわやハリ弾力の低下など、光老化の大きな要因です。UV-Aカット効果の高い日やけ止めがおすすめです。UV-Aは窓ガラスも通過しますので、室内にいるときも注意が必要です。お肌のくすみをカバーしながらハリとつやを与え、紫外線をカットする日中用美容液などがおすすめです。

乾燥小じわが気になる

敏感肌の方はお肌が乾燥しやすい状態であるため、乾燥小じわが気になりやすくなっています。高保湿のエイジングケア化粧品でしっかり保湿をおこないましょう。乾燥小じわに対する効能評価試験をおこなった化粧品には「乾燥による小じわを防ぐ」といった表記がされていますので、選ぶときの参考にしてください。目もと・口もとの小じわには、アイクリームなどの部分用クリームを取り入れましょう。

敏感肌のためのエイジングケア ‐スキンケアのポイント‐

敏感肌のエイジングケアでは、皮膚のバリア機能を正常に保つ毎日の正しいスキンケアが大切です。お肌に合ったスキンケア化粧品を使用しても、その使い方が間違っているとお肌への刺激となり、お肌の状態が悪化してしまうこともあります。正しいスキンケアをおこなって、お肌の調子をととのえましょう。一度に多くの化粧品を変えることは敏感肌の方にとってはお肌への負担になることもあり、またお肌に合わなかった場合に何が原因なのかわからなくなることがあります。サンプルやトライアルセットを活用して、お肌に合うかどうかを確認してから日常生活に正しいスキンケア方法で取り入れていきましょう。

敏感肌のエイジングケアのまとめ

  • 敏感肌向けに開発された化粧品を選びましょう
    使用するスキンケア化粧品が刺激にならないよう、敏感肌向けに開発された化粧品を選びましょう。これらの化粧品では開発段階でお肌に刺激を与えないことが確認されており、さらに敏感肌の方が実際に使用する使用テストもおこなわれており、安心です。
  • エイジングの肌悩みに合わせて選びましょう
    敏感肌の方は皮膚のバリア機能が低下しているため、乾燥しやすい状態です。高保湿の化粧品を選び、エイジングの肌悩みに合わせてアイテムを選択しましょう。またお肌の状態はさまざまです。サンプルやテスター、トライアルセットなどで自分のお肌に合うかどうかを試してから使い始めましょう。
  • 正しく使いましょう
    どんな化粧品も自己流の使い方ではせっかくの効果が充分得られないこともあります。使用する手順や使用量など説明書をよく読んで正しい使い方をまもることが大切です。
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