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敏感肌・乾燥肌のクレンジング料
(メイク落とし)

敏感肌や乾燥肌の方のためのクレンジング(メイク落とし)について、
敏感肌にやさしい使い心地の クレンジング料(メイク落とし)の種類や選び方から、
おすすめの成分、正しいクレンジング方法までご紹介します。

敏感肌のクレンジング

敏感肌でもメイクアップを楽しみたい。さらには、お肌の状態が気になる時こそ、メイクアップによって赤みを目立たなくしたり、しみやくすみ、毛穴をカバーすることができたりと、お肌にトラブルを起こしやすい方にとって、メイクアップをすることは強い味方になります。ファンデーションなどのベースメイクはお肌を美しくみせるだけでなく、紫外線をカットし日焼けや肌ダメージを防ぎ、皮膚のバリア機能の低下や肌荒れ、乾燥からもお肌をまもります。アイメイクや口紅などのポイントメイクは目元や口元を華やかに演出することで気分を高め、さらにお肌の気になる部分から視線を逸らすような効果もあります。近年アトピー性皮膚炎やにきびなどの皮膚疾患があるときの低刺激性の化粧品を使用した適切なメイクアップが、QOL(生活の質)の向上に寄与し治療に対し積極的になることが報告されています。しかし、メイクアップを落とすクレンジングがお肌への刺激になるのではないか、との心配からメイクアップは控えめにしたいと考える方もいるかもしれません。

敏感肌の方でもお肌に合った低刺激性のクレンジング料(メイク落とし)を選び、正しく使うことで、お肌への負担が少ないクレンジングをすることができます。ここでは、敏感肌や乾燥肌の方がメイクアップを楽しむために、またお肌の調子をととのえるためにも必要なクレンジングの基礎知識や選び方をご紹介します。

敏感肌のクレンジング料(メイク落とし)の選び方

ファンデーションなどのメイクアップ化粧品やウォータープルーフタイプの日やけ止めなどは皮脂・汗や、水などによって落ちない機能が付与されています。石鹸や洗顔料だけではきちんと落とすことができません。そのため洗浄のステップの1つであるクレンジングが必要です。メイクアップや皮脂汚れなどがきちんと落とせていないと肌荒れや毛穴のつまりなどにつながってしまいます。またバリア機能が低下している敏感肌の場合、クレンジング方法を間違うとヒリヒリしたり、赤みやかゆみがでたり、肌荒れがすすんでしまう可能性もあります。そのため敏感肌の方は必要以上に皮脂を落とさず、お肌のうるおいを保ってくれるクレンジング料を選びましょう。

敏感肌の方は、敏感肌向けに開発された低刺激性のクレンジング料を選びましょう。敏感肌向けのクレンジング料では、配合する原料にこだわり、開発段階でお肌に刺激を与えないか、アレルギーを起こさないかどうかなどを確認するパッチテストやアレルギーテストなどがおこなわれています。さらに敏感肌の方が実際に使用して肌トラブルが起きないかどうかを確認する使用テストがおこなわれていることが多くあります。

クレンジング料に含まれる界面活性剤がお肌に刺激を与えると言われることがありますが、界面活性剤の種類や配合量のバランスを工夫して、適度な洗浄力がありながらお肌に負担がないように開発された商品もたくさんあります。敏感肌向けのクレンジング料は配合成分が厳選されており、お肌への刺激が少なく、クレンジング後もお肌の水分を保ち、乾燥しにくいものが多くなっています。

クレンジング料の種類 −敏感肌・乾燥肌の方におすすめのクレンジング料とは−

バリア機能が低下した敏感肌や乾燥肌の方は、お肌への負担が少なく、メイクアップやお肌の汚れをきちんと落としながらも、うるおいを保ってくれるクレンジング料が必要です。クレンジング料にはクリームタイプ、ジェルタイプなど、さまざまな種類があります。クレンジング料の種類によって、クレンジング力に優れているタイプもあれば、うるおい重視のものもあります。
お肌が敏感な時のクレンジング料は、できるだけお肌をこすらずにメイクアップを落とすことができるものを選びましょう。ここでは敏感肌や乾燥肌の方におすすめのクレンジング料の種類(タイプ)についてご紹介します。

  1. クリームタイプ(クレンジングクリーム)
    クレンジングクリームはクリームという名前の通り、水分と油分がバランスよく配合されています。そのため必要以上に皮脂を落としすぎずに適度なクレンジング力があります。洗い上がりがしっとりしているので、お肌が乾燥しやすい敏感肌や乾燥肌の方におすすめです。

    クレンジングクリームによるクレンジングには少しコツが必要です。クリームタイプのクレンジングはクリーム中の油分とメイクアップ中の油分をうまくなじませる必要があり、これを転相といいます。手のひらでくるくるとなじませてクリームの色が肌色に変わり、クリームの重たさがなくなったら転相がおこなわれた目安です。クレンジングクリームはのびがなめらかで伸ばしやすいのが良い点ですが、伸ばしやすいからといって、必要以上にお肌をこすらないように注意しましょう。
  2. ジェルタイプ(クレンジングジェル)
    クレンジングジェルはジェル独特の弾力性がクッションの役割を果たすので、摩擦によるお肌への負担を軽減することができます。クレンジングジェルには水性タイプと油性タイプの2種類があります。

    水性タイプは、オイルフリーのものもあり使い心地はさっぱりしています。油分の配合が少ないためにウォータープルーフタイプのマスカラなどは落ちにくい場合もあるのでポイントメイクアップリムーバーなどを併用することをおすすめします。

    油性タイプはクレンジングオイルを固めてジェルにしたようなイメージです。油分が多く配合されているためクレンジング力が高く、ジェルがクッションになるため、お肌への摩擦も少なくなります。洗い上がりはしっとりしているものが多く、コクのあるリッチな使用感のためエイジングケア向けの商品に使用されることも多いです。
    ※年齢に合わせたお手入れのこと
  3. オイル(リキッド)タイプ(クレンジングオイル、クレンジングリキッド)
    クレンジングオイルは油性成分が多く配合されているためクレンジング力が高く、すばやくメイクとなじんで落とすことができます。高いクレンジング力があるため、毛穴の黒ずみ、角栓を落とす効果は優れています。一方で、皮脂も一緒に失われやすく、洗い上がりに乾燥感を感じることもあります。敏感肌や乾燥肌の方は皮脂の量が健康なお肌の方よりも少ないため、使うときは注意しましょう。

    配合されている油分(オイル)の種類によっては、にきびができてしまうこともあります。にきびができやすい方は、ノンコメドジェニックテスト済みと記載があるものを選ぶことがポイントです。

    また最近は、固形や硬めのクレンジング料がお肌の上でオイル状にテクスチャが変化するクレンジングバームも人気があります。こちらはお肌へのばすときの物理的な刺激があり、またクレンジング力が高いため皮脂を落としやすく、敏感肌や乾燥肌の方の日常使いには注意が必要です。
  4. ミルクタイプ(クレンジングミルク)
    クレンジングミルクは乳液状のクレンジング料です。手軽な使用方法で人気があります。とろみのあるものが多いですが、クリームタイプやジェルタイプと比較するとクッション性は低くなります。油性成分の配合量はクリームタイプやオイルタイプよりも少なく、クレンジング力は一般的に低めです。
  5. 拭き取りローションタイプ(クレンジングウォーター)・シートタイプ
    拭き取りローションタイプのクレンジング料は 水分がベースのクレンジングで界面活性剤によってメイク汚れを落とすクレンジング料です。クレンジングウォーターとも呼ばれます。サラサラとしたテクスチャの液状で、コットンに含浸させて拭き取るものが主流です。シートタイプのクレンジング料もこの中に分類されます。手軽に落とせるため人気がありますが、一方で拭き取る行為が物理的な刺激になるので、敏感肌の方は洗い流しタイプをおすすめします。

    敏感肌は、健康なお肌と比較して、お肌をまもるバリア機能が低下しているために、乾燥しやすくなっています。クレンジング料にはさまざまなタイプがありますが、敏感肌の方はうるおいをまもりながらメイクを落とすことができる、クリームタイプやジェルタイプがおすすめです。

クレンジング料に配合される成分 −敏感肌・乾燥肌の方におすすめの成分とは−

クレンジング料にはメイクアップなどの油性の汚れを落とすために、界面活性剤や油性成分、多価アルコールなどが主に配合されています。成分の精製度や組み合わせ、配合量によってクレンジング力やテクスチャが変化します。敏感肌の方は皮膚のバリア機能を担う3因子である細胞間脂質(セラミドなど)・NMF(天然保湿因子、アミノ酸など)・皮脂(スクワレンなど)がクレンジングによって失われやすいので、クレンジング料はお肌にやさしいものを選択するのが良いでしょう。

敏感肌や乾燥肌の場合は注意したい成分もいくつかあります。
物理的な作用でクレンジングをおこなうようなスクラブ成分が配合されたものはお肌が敏感なときは刺激になりやすいので避けた方が良いでしょう。オーガニックや自然、天然といった成分は良いイメージを受けやすいですが、植物由来のエキスや成分は接触皮膚炎などのアレルギーの原因となるものも含まれます。必ずしもお肌にとって負担にならないとは限りません。同様にコラーゲンをはじめとしたタンパク由来成分や食物の成分もアレルギーの原因となる場合があります。

香料は化粧品に香りを付与するために配合される成分の総称です。香りは心地よい気分にすることから、スキンケアによって脳へのよい影響を与えることがわかっています。一方で香料には複数の成分が混合されている場合や具体的な成分が把握できない場合もあり、皮膚のバリア機能が低下している敏感肌や乾燥肌の方では刺激となる可能性もあるため注意しましょう。敏感肌向けのクレンジング料では無香料のものも市販されています。

またアルコール(エタノール、エチルアルコール)や鉱物油などは、敏感肌や乾燥肌の方では避けたいと思われがちな成分です。アルコールは清涼感を与えたりさまざまな成分を溶かすために化粧品に配合されています。長年広く一般的に使用されている成分であり、アルコールにアレルギーのある方を除き、敏感肌や乾燥肌に悪影響を及ぼすものではないと考えられています。またベヘニルアルコールやフェノキシエタノールといったよく似た成分もありますが、これらはアルコール(エタノール、エチルアルコール)とはまったく別の異なる成分です。
鉱物油は別名ミネラルオイルとも表記されます。約50年前には精製度の低い鉱物油が化粧品に配合されていたため、不純物がお肌に悪影響を与えることが問題となっていました。現在では精製度の高い成分のみが採用されています。代表的な成分にはワセリンが挙げられます。

化粧品はさまざまな成分の組み合わせでできていますので、特定の成分が配合されているから必ず良いもしくは悪い、とも言えません。表記される言葉のイメージのみで成分を判断したり、特定の成分を理由もなく避けるのではなく、自分自身のお肌に合ったクレンジング料を選びましょう。

敏感肌・乾燥肌のクレンジングのポイント

お肌に合ったクレンジング料を選んだら、正しい使用方法でお肌にやさしいクレンジングをしましょう。間違った使い方はメイクが落ちないばかりか、乾燥や刺激の原因にもなります。ここでは敏感肌のクレンジングのポイントについてご紹介します。

  • POINT 1

    クレンジングの前に準備をしましょう。

    ヘアピンやヘアバンドで顔や襟もとをすっきりさせている女性のイラストと、清潔なやわらかいタオルのイラスト。

    ・ポイントメイクは専用のクレンジング料を使用するか、先にアイメイクやリップメイクを先に落としましょう。

  • POINT 2

    ダブル洗顔(クレンジング料+洗顔料)をしましょう。

    メイクをした肌、メイクが残っている「洗顔料のみ」の肌、メイクがきれいにとれている「クレンジング料+洗顔料」の肌の写真
  • POINT 3

    クレンジング料はメイクとよくなじませましょう。

    ベースメイクアップ(ファンデーション)はパウダーファンデーション、リキッドファンデーションでもクレンジング料を適切に使用すればどちらもきちんと落とすことができます。

    クレンジング料がメイクとなじんで肌色になってから洗い流し、ファンデーションが落ちている「良い例」と、クレンジング料の色が変わらないときに洗い流し、ファンデーションが残る「なじませ不足の例」の肌の写真
    • クレンジング料が少ないと、メイクとよくなじませることができません。なじませる時にお肌がこすれる感じがしたら、クレンジング料を多めにとりましょう。
    • クレンジング料をていねいになじませることでメイクをしっかりと落とすことができます。クレンジング料が肌色になるまで手のひら全体を使ってなじませましょう
    • クレンジングの目安はおおよそ1分間です。マッサージをするように長時間なじませることは、汚れを含んだクレンジング料をお肌にこすりつけることになりますので避けましょう。


お肌に合ったクレンジングを選び、正しい使用方法によって敏感肌や乾燥肌の方でもお肌に負担の少ないクレンジングができますので、メイクアップを楽しみましょう。また落とすものよってクレンジング料を変えたり使い方を工夫しましょう。もしお肌の調子が悪いときには、洗顔料だけで落とせるメイクアップ化粧品もあります。洗顔料で落とせる化粧下地とフェイスパウダーで気になる肌悩みをカバーしましょう。マスカラやアイライナーはお湯で落とせるタイプのものも市販されていますので活用するとよいでしょう。

敏感肌・乾燥肌のクレンジング料のまとめ

敏感肌や乾燥肌の方のクレンジング料選びのポイントやおすすめのタイプなどをご紹介しました。ポイントをまとめると以下のとおりです。

  • 敏感肌や乾燥肌向けに開発されたクレンジング料を選びましょう
  • クレンジング後に乾燥しにくいクリームタイプやジェルタイプがおすすめです
  • 正しい使い方でクレンジングをしましょう
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